コンセント交換は自分でできる?ホームセンターで売っていてもDIYしてはいけない理由

コンセント交換は自分でできるか資格と危険な実例を解説

コンセントって、ホームセンターへ行けば普通に売っています。

しかもコンセント本体だけを見れば、それほど高いものでもありません。

そのため、

「これくらいなら自分で交換できるんじゃない?」

と思う人もいるかもしれません。

でも、壁に付いているコンセント本体を交換して、電線を接続する作業は別です。

一般住宅のコンセント交換は、原則として第二種電気工事士などの資格が必要な電気工事です。 経済産業省

そして資格の話だけではありません。

実際に現場へ行くと、

「これ、自分で外そうとしたよね……?」

という状態のコンセントを見ることがあります。

今回は実際に自分が見てきた事例も交えて、

  • コンセント交換は自分でできるのか
  • どこから資格が必要なのか
  • 焦げたり割れたりしたらどうするのか
  • なぜコンセント自体は安いのに交換工事には費用がかかるのか

を、工事をする側から書いてみます。

目次

コンセント交換は自分でできる?

最初に結論です。

壁に付いているコンセント本体を外し、電線を抜いて新しいコンセントへ接続する交換作業を、無資格で行うのはやめましょう。

住宅などの一般用電気工作物の電気工事には、第一種または第二種電気工事士の資格が必要です。資格制度自体も、不完全な施工による感電や火災などを防止する目的で設けられています。経済産業省

ここで間違えやすいのが、

「自分の家なら自己責任で交換してもいいんじゃない?」

という考え方。

自宅だから無資格でコンセント本体を交換していい、ということにはなりません。

一方で、表面の化粧プレートを交換するといった、内部配線を触らない範囲とは分けて考える必要があります。

つまり、

ホームセンターで部品を買える=誰でも電気工事をしていい

ではありません。

実際にあった「自分で外そうとした?」コンセント

以前、コンセントのことで訪問した現場での話です。

現場を見ると……

コンセントが壁から外れていました。

しかも完全に取り外されているわけではありません。

壁の中から出ている電線につながったまま、

コンセントがブラブラとぶら下がっている状態。

コンセント交換を自分で行おうとして壁から外れたコンセント

状態を見る限り、

「これ、無理やり外そうとしたんじゃないか?」

と思うような形跡がありました。

これは本当にやめてください。

コンセントを無理に引っ張るのは危険

コンセントの裏には電線が接続されています。

そのため、構造が分からないまま、

「取れないな」

「もう少し引っ張れば外れるかな」

と無理に引っ張るのは危険です。

**なぜなら、**電線や接続部分へ余計な力がかかるからです。

被覆を傷つけたり、電線を折ったり、接続状態を悪くしたりする可能性もあります。

傷んだ電線などによって短絡(ショート)や感電、火災などにつながる危険もあります。経産省が電気工事士制度を設けている理由の一つも、不完全な施工によるこうした事故を防ぐためです。経済産業省

だから、

「とりあえず自分で外してみよう」

はやめた方がいいです。

分からなくなってから電気屋を呼ぶのではなく、

分からないなら最初から触らない。

これが一番です。

焦げたコンセントも何度か見ています

もう一つ多いのが、

差込口が焦げているコンセント。

これは自分も何度か現場で見ています。

コンセントが焦げる原因は一つではありません。

例えば、プラグとコンセントの接触不良、ホコリや湿気によるトラッキング、過負荷、経年劣化などがあります。東京電力PGも、焦げたコンセントは感電や火災につながる可能性があるため、使用を中止して電気工事店などへ相談するよう案内しています。電気のトラブルなら東京電力パワーグリッド

コンセント交換が必要な差込口の焦げと変色

特に、

  • 差込口が黒・茶色っぽくなっている
  • コンセントやプラグが異常に熱い
  • 焦げ臭い
  • 樹脂が変形している
  • プラグを差してもグラグラする

こういった状態なら、

「まだ電気使えるから大丈夫でしょ」

とは考えない方がいいです。

東京電力PGも、一度焦げたコンセントは使用を中止し、交換を依頼するよう案内しています。電気のトラブルなら東京電力パワーグリッド

屋外コンセントが割れていることもある

屋外コンセントも壊れることがあります。

自分が見た中には、コンセント自体が破損したり、溶けたりしているものもありました。

屋外コンセントは建物の外壁から出っ張っているタイプもあります。

そのため、物をぶつけてしまったり、自転車を当ててしまったりして、物理的な衝撃で破損するケースもあります。

もちろん、割れた原因が必ず自転車という話ではありません(笑)

経年劣化などもあります。

ただ、屋外は雨や湿気にさらされる場所。

「割れているけど使えるからいいか」

で放置するのはおすすめしません。

破損を見つけたら使用を控えて、状態を確認してもらった方が安心です。

コンセントは安いのに、なぜ交換工事は高くなる?

ここで、

「でもコンセントなんてホームセンターで数百円とかで売ってるよね?」

と思う人もいるでしょう。

その通りです。

ただし、

コンセント本体の販売価格と、交換工事の料金は別です。

これは先日の防犯カメラの記事でも書きました。

商品を買っただけでは工事は完了しません。

電気工事店へ依頼すれば、

現場まで人が移動する。

既存コンセントの状態を確認する。

安全を確認して交換する。

必要なら配線側も確認する。

交換後に正常に使えるか確認する。

こうした作業が発生します。

業者によっては出張費などが設定されている場合もあります。

現在公開されている相場情報でも、同じ位置で一般コンセント1箇所を交換する費用には幅があります。例えば約7,000~18,000円を目安とする例もあり、別のサービスでは交換・修理を4,400~8,800円程度としています。地域や業者、コンセントや配線の状態などで変わるため、あくまで目安です。コトイエナビ

「作業時間が短い=部品代だけ」ではない

ここは工事をする側と、お客様側で感覚が違いやすいところです。

単純なコンセント交換なら、現場条件によっては作業自体が短時間で終わることもあります。

だから、

「10分や20分くらいで終わったのに、この金額?」

と思う人もいるかもしれません。

でも、作業する人は突然その家に現れるわけではありません(笑)

依頼を受ける。

予定を調整する。

必要な材料を準備する。

車で現場へ向かう。

駐車する。

状況を確認する。

施工する。

確認する。

そして次の現場へ移動する。

お客様の家で工具を持っている時間だけが仕事ではないんです。

だから自分は、

「自分ではできないから、資格を持った人に来てもらって交換してもらう」

のであれば、そこに費用がかかるのは仕方のないことだと思っています。

これは防犯カメラ工事でも同じです。

以前、ネットでは機器が15万円弱だった防犯カメラ3台が、約100mのLAN配線や施工を含めると約25万円になった実際の見積もり事例も紹介しました。

防犯カメラの設置費用はなぜ高い?15万円が25万円になった実例

安く済ませたいなら「まとめて交換」も相談してみる

これは業者によりますが、交換したいコンセントが複数あるなら、

最初からまとめて相談する

のも一つの方法です。

例えば、

リビングのコンセントが古い。

寝室も差込みが緩い。

廊下のスイッチも気になる。

という状態なら、一つずつ別の日に依頼するより、

「他にも交換したいところがあります」

と最初に伝えて見積もりを取る。

同じ日に複数箇所を施工できれば、訪問を何度も繰り返す必要がなくなるため、結果的に効率よく工事できる可能性があります。

ただし、これは料金体系が業者によって違うので、

「何箇所かまとめたら金額はどうなりますか?」

と見積もり時に聞いてみるのがいいと思います。

コンセント交換で自分でやっていいこと・ダメなこと

難しく考えなくても、基本的にはこう考えてください。

自分でやりやすいこと

化粧プレート表面の掃除など、電気配線を触らない作業。

資格が必要になる作業

壁のコンセント本体を取り外し、電線を抜いたり、新しいコンセントへ接続したりする電気工事。

住宅などの一般用電気工作物の電気工事には、第一種または第二種電気工事士の資格が必要です。経済産業省

「どこまでなら大丈夫?」

と迷った時点で、無理に分解せず電気工事店へ相談する方が安全です。

【電気工事110番】

こんなコンセントは一度見てもらった方がいい

最後に、自宅のコンセントを見てみてください。

もし、

焦げている。

溶けている。

割れている。

プラグを差しても緩い。

異常に熱くなる。

焦げ臭い。

壁から外れている。

こういった状態なら、放置しない方がいいです。

特に焦げ・異常発熱などがある場合は使用を続けず、電気工事店などへ相談してください。東京電力PGも、焦げた場合は安全ブレーカーを切って電気工事店へ連絡するよう案内しています。電気のトラブルなら東京電力パワーグリッド

まとめ|売っているから自分で交換できる、ではない

コンセントはホームセンターでもネットでも購入できます。

でも、

買えることと、自分で交換工事をしていいことは別です。

壁のコンセント本体を交換して電線を接続する作業は、原則として電気工事士の資格が必要です。

実際、自分が訪問した現場では、

電線につながったまま壁からコンセントがぶら下がっていた

こともありました。

焦げたコンセント。

溶けたコンセント。

割れた屋外コンセント。

こういったものも実際に見ています。

「これくらい自分でできそう」

と思って無理に触って、状態を悪化させる必要はありません。

そして業者へ頼めば、部品代だけではなく、人が現場まで動き、資格を持った人が作業する費用も発生します。

分からない電気工事は無理に触らない。

結局、それが一番安全だと思います。

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この記事を書いた人

実務ラボ|電気工事の現場人のアバター 実務ラボ|電気工事の現場人 電気・電気通信工事の現場経験者/会社経営

18歳から建設業界で現場を経験。大工を経て、23歳から電気通信・電気工事の世界へ。NTT関連の集合住宅工事、光回線の引込工事、CATV、テナント電気工事、全国規模のLED切替工事など、さまざまな現場に携わってきました。30歳で独立し、現在は電気・電気通信工事に関わる会社を経営しています。実務ラボでは、現場で実際に経験してきたことをもとに、電気工事・電気通信工事・工具・資格・独立・会社経営について発信しています。

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