防犯カメラの設置費用はなぜ高い?ネットで15万円のカメラセットが工事込み25万円になった実例

防犯カメラの設置費用が15万円から25万円になった実例

防犯カメラをネットで調べると、かなり安く買えるようになりました。

でも実際に業者へ設置を頼んで、

「えっ、工事するとそんなにするの?」

と思ったことはありませんか?

今回は、実際に弊社で見積もりをした個人宅のお話です。

お客様が希望された防犯カメラとレコーダーのセットは、ネットで調べると15万円弱

ところが現地を確認して、材料と設置工事まで含めて見積もると約25万円になりました。

結果は、

「高すぎる」

ということで工事にはなりませんでした。

では、その約10万円は一体何なのか?

工事をする側から説明してみます。

目次

防犯カメラ3台を設置したいという依頼

今回のお客様は、中古で購入した戸建て住宅に防犯カメラを設置したいというご相談でした。

周囲には住宅が少なく、静かな場所。

敷地もかなり広く、家の後ろにはもう一軒家が建っているような大きさの倉庫もありました。

防犯カメラで確認したいのは、

  • 玄関周辺
  • 敷地の入口
  • 勝手口周辺
  • 倉庫の入口

など。

それらを確認できるように、屋外用防犯カメラ3台を設置する計画です。

今回はお客様から希望するカメラの型番まで指定されていたため、その機種を使って見積もりました。

防犯カメラの設置費用を見積もった戸建て3台設置イメージ

ネットではカメラとレコーダーが15万円弱

選ばれていたのは、

800万画素の屋外用カメラ×3台

そして、

1TB HDD搭載レコーダー×1台

の構成です。

この機器一式をネットで購入すると、当時の価格で15万円弱でした。

ここだけを見ると、

「15万円くらいで防犯カメラを付けられる」

と思ってしまう気持ちも分かります。

でも、その箱を家に持ってきただけでは防犯カメラは使えません。

ここからが工事です。

防犯カメラの設置費用は「本体価格」だけではない

今回の現場で特に大きかったのが配線距離です。

レコーダーを設置する場所から、それぞれのカメラ設置場所までLANケーブルを配線する必要がありました。

その合計が、

約100m。

当然、ネットで販売されていたカメラセットに100m分の施工材料が全部付いているわけではありません。

LANケーブルだけでなく、現場に合わせて配線を保護するカバーや配管などの副資材も必要になります。

そして、それを実際に施工する人も必要です。

防犯カメラの設置工事は、配線距離や設置場所によって金額が変わります。現在公開されている費用情報でも、本体とは別に設置・配線工事費が必要で、特に屋外施工や長い配線、高所作業などで費用が上がるとされています。

防犯カメラの設置費用に含まれる約100mのLAN配線工事

15万円弱の商品が工事込み約25万円になった

現地を確認して見積もった結果、

カメラ3台+レコーダー+必要材料+設置工事を含めて約25万円。

ネットで見た機器価格との差は、およそ10万円です。

もちろん、その10万円がそのまま利益になるわけではありません。

工事には大きく、

材料費と労務費

がかかります。

約100mの配線をして、必要な場所には配線カバーや配管を施工する。

カメラ3台を取り付ける。

レコーダーへ接続する。

そして正常に映るところまで仕上げる。

人が現場へ行って、時間を使って施工します。

だから、

商品価格=設置完了価格

ではありません。

「25万円は高すぎる」と言われました

見積もりを提出したところ、お客様からは、

「高すぎる」

と言われました。

結果、この工事は受注にはなりませんでした。

でも、これは別にお客様が悪いという話ではありません。

お客様にも、

「防犯カメラならこれくらいで付くだろう」

という予算があります。

その予算と実際の見積もりが合わなければ、工事をやらないという判断も当然あります。

自分たちも見積もりを出したからといって、

「絶対うちで工事してください」

とは思っていません。

ただ、知っておいてほしいのは、

ネットで見た機器価格と、実際の工事価格は別

ということです。

ネットの「○○円~」は「~」まで見てほしい

これは防犯カメラに限った話ではありません。

電気工事でも通信工事でも、ネットで検索すると、

「工事費8,000円~」

「○○工事9,800円~」

のような表示をよく見かけます。

この時、どうしても数字に目が行きます。

「8,000円でできるんだ!」

と思ってしまう。

でも工事屋からすると、気になるのはその後ろ。

「~」です。

この「~」が結構厄介(笑)

どこまでが基本料金なのか。

材料は含まれているのか。

配線は何mまでなのか。

屋外でも同じなのか。

高所作業は?

穴あけは?

追加材料は?

現場によって条件が違うので、ネットに出ている最低価格だけでは最終的な工事費が分からないことがあります。

実際、現在公開されている防犯カメラの設置相場を見ても金額にはかなり幅があり、配線距離や施工条件によって変動すると説明されています。

「取り付けるだけ」に見えても人と材料が動く

工事をしている側と、お客様側で一番感覚が違うのはここかもしれません。

例えば壁に防犯カメラが1台付いている。

完成した状態だけを見ると、

「カメラを壁に付けただけ」

に見えるかもしれません。

でも、そのカメラまでケーブルを持っていかなければならない。

屋外ならケーブルをそのまま転がしておくわけにはいかない。

建物に合わせて配線ルートを考える。

材料を用意する。

現場まで持っていく。

施工する。

接続する。

動作確認する。

工事には、完成した後には見えなくなる作業が結構あります。

防犯カメラの設置費用に必要な材料費と施工費

高いと思ったら他社でも見積もりを取ってください

ここは工事をする側からも言っておきたいです。

見積もりを見て、

「高いな」

と思ったら、他社でも見積もりを取ってください。

むしろ、少しでも安く工事したいなら相見積もりは取った方がいいと思います。

1社だけでは、その金額が高いのか安いのか判断しにくいからです。

ただし、比較するときは合計金額だけを見ないこと。

A社は20万円。

B社は25万円。

これだけを見ればA社の方が安い。

でも、

使用するカメラは同じなのか。

配線材料は同じなのか。

配管まで入っているのか。

設定は含まれているのか。

追加料金が発生する条件は何なのか。

同じ工事内容で比較することが大切です。

ネットで相場を調べているお客様は話が早い

実際、お問い合わせをいただくお客様にもかなり差があります。

事前にネットなどである程度相場を調べて、

「これくらいはかかりますよね?」

とお問い合わせいただく方。

こういう場合は話がかなり早いです。

逆にネットで、

「○○円~」

という数字だけを見て、

「このくらいでできると思っていました」

となるケースもあります。

だからネットで調べること自体は大賛成。

ただし、最低価格ではなく、その価格に何が含まれているのかまで確認する。

ここが重要だと思います。

弊社では現地調査は基本無料です

弊社の場合、工事前の現地調査は基本的に無料で行っています。

なぜ現地を見るのか。

実際に見ないと分からないことが多いからです。

防犯カメラなら、

どこに付けるのか。

どこまで映したいのか。

レコーダーはどこに置くのか。

どうやって配線するのか。

配線距離はどのくらいか。

建物にどんな材料を使うのか。

こうした条件を確認して、初めて具体的な見積もりができます。

そして見積もりを見て予算に合わなければ、断っていただいて構いません。

ただし実際に工事をするとなれば、

材料も必要です。人も動きます。

どんな工事でも、タダで施工することはできません。

見積もりを断った家を後日見ると……

これは仕事をしていると何度かあります。

見積もりを提出する。

「高いので今回はやめます」

となる。

もちろん、それで終了です。

ところがしばらく経って、たまたまその家の近くを通ることがあります。

「あれ?ここ前に見積もりした家だな」

と思って見てみると、

大体、まだ付いていないんです(笑)

今回の防犯カメラだけではなく、こういうことは何度かありました。

もちろん、その後どういう検討をされたのかはこちらには分かりません。

ただ、最初に想像していた予算と実際に施工するための費用に、それだけ差があったのかもしれません。

まとめ|本体価格ではなく「使える状態までの総額」で比較しよう

今回の防犯カメラは、

800万画素屋外カメラ3台+1TBレコーダー

ネットでの機器価格は15万円弱でした。

でも実際の現場では約100mのLAN配線が必要。

さらに配線カバーや配管などの材料、カメラの取付、配線、接続などの施工が必要になり、

材工込みの見積もりは約25万円。

お客様からは高いと言われ、工事にはなりませんでした。

25万円を高いと思うか安いと思うかは、人それぞれです。

だからこそ、工事費が高いと思ったら他社からも見積もりを取ってください。

そして比べるなら、

「カメラはいくら?」ではなく、「実際に使える状態まで全部でいくら?」

で比較する。

ネットで工事費を調べる時も、

「○○円~」の数字だけで判断しない。

これだけでも、実際に見積もりを取った時の、

「えっ、そんなにするの?」

はかなり減ると思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

実務ラボ|電気工事の現場人のアバター 実務ラボ|電気工事の現場人 電気・電気通信工事の現場経験者/会社経営

18歳から建設業界で現場を経験。大工を経て、23歳から電気通信・電気工事の世界へ。NTT関連の集合住宅工事、光回線の引込工事、CATV、テナント電気工事、全国規模のLED切替工事など、さまざまな現場に携わってきました。30歳で独立し、現在は電気・電気通信工事に関わる会社を経営しています。実務ラボでは、現場で実際に経験してきたことをもとに、電気工事・電気通信工事・工具・資格・独立・会社経営について発信しています。

コメント

コメントする

目次