雨樋の鳥の巣が原因?光回線工事で遭遇したまさかのトラブル

雨樋の鳥の巣と光ファイバー引き込み口の詰まり

今回は、電気工事ではなく通信工事の現場で実際に遭遇した「雨樋の鳥の巣」の話です。

とある大きなお宅で、NTTの光ファイバーを引き込む準備をしていた時のこと。

作業を始める前、お客様から、

「最近、なんか変な音がするんですよね」

と相談されました。

さらに、光回線の引き込み口の上にある雨樋も詰まっているようで、ハシゴをかけるついでに見てほしいとのこと。

この時は、雨樋に枯葉か小枝でも詰まっているんだろうと思っていました。

まさかこのあと、雨樋の鳥の巣だけではなく、光ファイバーの引き込み口からも鳥の巣が出てくるとは思ってもいませんでした。

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雨樋の鳥の巣?まずは詰まりを確認

雨樋の鳥の巣と光回線引き込み口を確認する様子

お客様の話では、

「雨が降ると、下に流れるはずの水が雨樋から溢れてくる」

とのこと。

ハシゴをかけて上ってみると、細かい木の枝がたくさん入っていました。

「やっぱりこれか」

と思い、とりあえず見える範囲の小枝を撤去。

これで大丈夫だろうと思ったのですが、せっかくなので確認することにしました。

ペットボトルに水を入れて、雨樋へ流してみます。

すると……

あれ?

水が流れていかない。

雨樋の出口から出てくる水は、チョロチョロ程度。

もう一度、水を入れる。

まだ流れない。

さらに入れる。

どんどん水が溜まっていく。

そして何杯目かで、

ついに溢れました。

「なんで?」

見えている小枝は取ったはずです。

どうやら、もっと奥で何かが詰まっています。

スコープカメラで雨樋を確認することに

ちょうど現場にはハウスメーカーの方もいました。

状況を説明すると、

「近くにスコープカメラを持った業者さんがいるから呼びましょう」

ということに。

それなら専門の方に見てもらおうとお願いして、到着を待つことになりました。

その間に、自分たちは本来の仕事である光ファイバーの引き込み準備を進めます。

ところが。

ここから、もう一つの異変が始まります。

光ファイバーの引き込み口から、なぜか腐敗臭

自分は外側で引き込み口を確認していました。

引き込みカバーはかなり大きめ。

入線口にも余裕があります。

指先なら5本とも入るくらい。

見た感じでは、

「これなら光ファイバーを通すのも、それほど苦戦しないだろう」

と思える状態でした。

ただ、一つだけ気になる。

なんか臭う。

しかも普通の臭いじゃない。

腐敗臭です。

「なんだ、この臭い……」

嫌な感じはしました。

でも、この時点ではまだ原因が分かりません。

家の中にはもう一人入ってもらい、室内側から通線を開始。

ガシャガシャと音が聞こえてきます。

「そろそろ来るかな?」

と思っていたところで、

ストップ。

中から連絡が来ました。

「詰まりました。進みません」

既存ケーブルを動かしても通らない

入線口にはすでにケーブルが入っていました。

そこで既存のケーブルを少し動かしながら、なんとか通せないか試してみます。

でも、なかなか進まない。

おかしい。

さっきも書いた通り、引き込み口自体はかなり大きいんです。

「こんなところで詰まるか?」

そこで外側から、入線口へ手を入れてみました。

すると……

雨樋の鳥の巣と光回線引き込み口を確認する様子

鳥の羽がパラパラ。

「嘘だろ?」

もう少し中を探ってみます。

また、

鳥の羽がパラパラ……。

この時点で、だいたい分かりました。

雨樋の鳥の巣だけじゃない!まさかの2カ所

間違いありません。

引き込み口の中が、鳥の巣になっていました。

しかも、それだけではありませんでした。

中を確認していくと、木の枝が大量に入っています。

そして……

鳥が2羽、死んでいました。

どうやら中へ入ったものの、外へ出られなくなってしまったのかもしれません。

腐敗して、かなり傷んだ状態になっていました。

最初から気になっていた腐敗臭。

原因はこれでした。

「なんでここなんだよ……」

正直、ビックリしました。

通信工事をやってきて、光回線の引き込み口が鳥の巣になっている現場は初めてです。

しかも死骸まである。

何とも言えない気持ちになりました。

鳥の巣をすべて撤去して光ファイバーを通す

そのままにしておくわけにもいきません。

袋を用意して、中に入っていたものをすべて掻き出しました。

出てきたのは、

  • 大量の小枝
  • 鳥の羽
  • 巣の材料
  • 鳥の死骸2羽

これらをすべて撤去。

引き込み口をきれいにして、ようやく光ファイバーを通せる状態になりました。

清掃後にもう一度通線。

今度は無事に通りました。

「いやぁ、すごいところに巣を作るな……」

これだけでも十分驚いたんですが、この日の鳥の話はまだ終わりませんでした。

雨樋のスコープ調査を開始

しばらくすると、先ほどお願いしていた業者さんが到着しました。

この時点ではまだ、雨樋の鳥の巣が詰まりの原因になっているとは思っていませんでした。

話を聞いてみると、スコープで確認するだけではなく高圧洗浄もできる業者さんでした。

これは助かる。

早速、雨樋の出口側からカメラを入れて確認してもらいます。

すると画面には、

大量の小枝。

「あらら……」

やっぱり奥にもかなり詰まっていました。

これでは水が流れません。

高圧洗浄を使って、詰まりを少しずつ取り除いてもらいます。

ガシガシ洗浄してもらっていると……

また出てきました。

「ここでも鳥さーん……」

鳥の羽。

そして、

小さな鳥の赤ちゃん。

残念ながら、こちらもすでに死んでいました。

どうやら雨樋の中にも鳥が巣を作っていたようです。

ここで思いました。

「こんなことある?」

光ファイバーの引き込み口にも鳥の巣。

雨樋にも鳥の巣。

しかも、どちらも鳥が中で死んでしまっている。

同じ家で2カ所です。

何とも言えない状況でした。

雨樋は高圧洗浄で無事開通

雨樋については、そのまま高圧洗浄を続けてもらいました。

中に詰まっていた小枝や巣を除去。

最後に水が正常に流れることを確認して、

無事に開通。

最初にお客様から言われた、

「雨が降ると雨樋から水が溢れてくる」

という症状も、原因を確認することができました。

光ファイバーも無事に通った。

雨樋も流れるようになった。

仕事としては解決です。

でも……

なんとも後味の悪い現場になってしまいました。

雨樋の鳥の巣については高圧洗浄で撤去できましたが、光回線の引き込み口については正直驚きました。

お客様が言っていた「変な音」

そして、作業前に聞いたお客様の言葉を思い出します。

「最近、なんか変な音がする」

結果を知った後に考えると、鳥が入り込んでいたことと関係していた可能性も考えたくなります。

ただ、実際にその音を聞いたわけではありません。

そのため、

「あの音は鳥だった」

と断定することはできません。

でも、家の中や外から今まで聞いたことのない音がする。

雨樋の流れがおかしい。

普段しない臭いがする。

こうした小さな変化には、何か原因が隠れていることがあります。

鳥の巣はどうやって防げばいいのか

今回、一番考えさせられたのはここです。

「これ、どうやって防げばいいんだ?」

雨樋なら、落ち葉除けなどの対策を考えることはできます。

でも、光ファイバーなどの引き込み口。

普段そんなところに鳥が巣を作るなんて、なかなか想像しません。

まして今回のように、入り込んだ鳥が出られなくなってしまうことまで考えて施工するのは難しい。

だからといって、設備の開口部を何でも塞いでいいわけでもありません。

設備によって必要な開口や施工方法が違うため、自己判断でコーキングや物を詰めて塞ぐのもおすすめできません。

気になる開口部がある場合は、施工会社や住宅会社などに確認してもらうのが安全です。

「うちの雨樋、大丈夫かな」と気になった方は、リフォーム会社を比較できるサービスを使って、一度点検を依頼してみるのも一つの方法です。

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雨樋の詰まりや異音を「まあいいか」で放置しない

今回の経験から言えるとしたら、

普段と違うことが続いたら、一度確認してみる。

これくらいです。

例えば、

  • 雨樋から水が溢れる
  • 最近、変な音がする
  • 今までしなかった臭いがする
  • 配線口の周辺から音がする

こうした症状があれば、

「まあ、そのうち直るだろう」

で放置せず、一度原因を確認した方がいいと思います。

今回も、最初は単純に、

「雨樋に枯葉でも詰まってるんでしょう」

くらいに考えていました。

まさか、

光ファイバーの引き込み口にも、雨樋にも鳥の巣がある

なんて想像していません。

現場では、最初に聞いた症状と実際の原因が一致しないこともあります。以前紹介した太陽光設備がある建物の雨漏り調査でも、太陽光が疑われながら実際には別の原因だったケースがありました。

まとめ|通信工事で忘れられない「鳥」の現場

今回は、雨樋の鳥の巣だけでなく、光回線の引き込み口にも鳥が巣を作っていた珍しいケースでした。

長く現場仕事をしていると、

「こんなことあるんだ」

という現場にたまに出会います。

今回もその一つでした。

最初はNTT光ファイバーの引き込み工事。

お客様から、

「変な音がする」

「雨樋も詰まっているみたい」

と言われただけでした。

ところが調べてみると、

光回線の引き込み口には鳥の巣と2羽の死骸。

さらに、

雨樋にも鳥の巣と小さな鳥。

光ファイバーは清掃して無事に通線。

雨樋も高圧洗浄で正常に流れるようになりました。

仕事としては解決しました。

でも、やっぱり鳥たちのことを考えると、

「なんでそこを選んじゃったんだよ……」

という気持ちになります。

引き込み口に鳥の巣。

自分にとっては初めての経験でした。

そして今でも、

「あれって、どうやったら防げたんだろう?」

と思わせる、忘れられない現場の一つです。

こういう大変な現場のあとは、現場のみんなにちょっとした差し入れをしたくなります。工具モチーフのお菓子、こんな日にこそ持っていきたくなる一品です。

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この記事を書いた人

実務ラボ|電気工事の現場人のアバター 実務ラボ|電気工事の現場人 電気・電気通信工事の現場経験者/会社経営

18歳から建設業界で現場を経験。大工を経て、23歳から電気通信・電気工事の世界へ。NTT関連の集合住宅工事、光回線の引込工事、CATV、テナント電気工事、全国規模のLED切替工事など、さまざまな現場に携わってきました。30歳で独立し、現在は電気・電気通信工事に関わる会社を経営しています。実務ラボでは、現場で実際に経験してきたことをもとに、電気工事・電気通信工事・工具・資格・独立・会社経営について発信しています。

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